1959年産ワインだけを飲む会

第2回、フランス以外のワイン編


Charles Krug Cabernet Sauvignon
Vintage Selection 1959



バローロに次いで、開ける前に「危ないかな」って思っていたワインです。もしかしたら、カルフォルニアワインが好きな方でも、あまり知らない作り手なのでは無いでしょうか。それはマイナーと言うより、「最近話題にならない」作り手なんですよね。

実はとても長い歴史を持つかつては名門のヴィンヤードであったようです。調べた所、創立は1861年(!)、ドイツ系移民のチャールズ・クリュグによってです。1920年の禁酒法によって一時期廃業しましたが、禁酒法解除のあと復興、1940年代にモンダヴィ家の所有となります。

ちなみに、意見が父や兄弟と合わなかった、ロバート・モンダヴィはその後一人で独立し、自分のワイナリーを作ったのが、かの「ロバート・モンダヴィ」です。チャールズ・クリュグは今でもモンダヴィ家の地所です。


薄くはなってはいますがクリアーな綺麗な色、テイストは熟成を経てライトタッチになっていましたが、香りは魅力的。人にインパクトを与えるような強さは、既に香りにも味にもありませんでしたが、バランスの良い素敵なワインに仕上がっていました。

例えばカベルネのワインがこんな風に成れるのって、保存を含めてなかなか難しいと思います。