2001年1月 今月の印象に残ったワイン


1月分をUPするのが、5月目前の4月末になってしまって申し訳有りません。(うーん、随分サボってしまった)

ただ各文章だけはけっこうまめに書いていまして、以下の感想もだいぶん前に書いたものですが、アップロードだけは遅くなっていました。(2月分、3月分も結構書けているのですが)

いつか書いた、ワインにおけるマーフィの法則では有りませんが、私の所の粗末なセラーも満載になってからは、ちょいレア物にも走りましたが、やはり飲むよりは買う方が多いのには変わりなく(特に秋から初春にかけてはワイン購入の季節ですね)、暫く前からはワインを買うよりも、人との出会いなどの機会に参加する事にお金をむけるようにして、一期一会を大切にしようかなとも思っています。

そう言うわけで、この所、結構値の張る食事会(ワイン会)にも、こちらの事情が許せば(何せ徳島のもので)できるだけ出席しようとしています。でも実際にはあんまり出かけられないのが残念ですが。

ワインを介しての人との交流は全く素敵なものです。以前にも何度か書いたことですが、ワインはそのテイストの素敵さだけでなく、人を人に出会わせる不思議な力が有ると私は思います、ワイン愛好家の皆さん、そうではありませんか?




Moraga 1991

子供の誕生年の91年は、ボルドーやブルゴーニュは幾分不調。ただしカルフォルニアはとても良いと言うことで、91のカルフォルニアは見かける度に少しずつ買っていました。

しかし、最近カルフォルニアワインを色々飲む様になって、91をこれ以上寝かせておく理由が有るのか、と思うようになりました。多くの評論では、95も96だって、もう今から飲み頃、となっていますよね。

そう言うわけで、91ストックの中でも、今となっては極めて入手難(でしょう)のモラガを正月2日目に飲んでみましたが、素晴らしいカルフォルニアワインでした。これには「カルト」風なところは全くないですね。

スパイシーな香りはやはりカベルネですね。流石に10年を経ているので分厚い果実味は有りませんが、良い果実味があって複雑で飽きないワインです。カルフォルニアワインの中には、果実味が落ちると単純性を呈して、すぐ飲み飽きてしまいそうなのがあるのですけど、、。

カルフォルニアの良いところの91って、けっこう今頃が飲み頃かも知れません。あと十数年もつかはどうも不明ですし、どうせ子供に飲ませる気はないので、あらかたはそろそろ飲んでしまおうかと思い始めました。




Breganze Cabernet Ferrata 1984
Maculan

このワインについては、ラベル表記だけではどういうワインなのか分からないと思いますので、まず簡単に説明しておきます。

まず、これはイタリアのワインでして、Breganzeと言うのが地名でして、そこはヴェネトになります。作り手の名前が、Maculanです。

このMaculanと言う作り手は私も不勉強で知らなかったのですが、ガンベロ=ロッソで見てみると、90年と94年の"Cabernet Sauvignon Ferrata"、それと白ワインで"Acininobili 1991"と言う銘柄でトレ・ヴィッキエーリを取っています。優秀所のファットリアと言えるみたいです。

ちなみに今回飲んだ"Breganze Cabernet Ferrata"と、その"Cabernet Sauvignon Ferrata"は違う銘柄の様です。なんだかややこしいですね。

このワインを買ったのは、古いめのイタリアのカベルネが珍しかったからでした。味の方はそう期待はしていなかったのですが、「もしかしたら、けっこういけるかも、、」とは密かに期待して居たのです。

で、実際そう言うことも良くあるのですが、今回に関しては、まぁ予想された通りと言う感じです。まだ色はしっかりしていますが、果実味が落ちてしまったら後は何も無しって感じで、こういうワインはやはり早めに飲んであげるべきですね。でも結構面白かったですが。




Ch. Branaire-Ducru 1982

はい、いつもどおりの美味しい82、ブラネール・デュクリュです。何時も思うのですが、ボルドーの82って本当に良いですね。

熟成してカドが取れていまして、柔らかくてとてもラヴリーな素敵なワイン。それだけじゃなくて余韻も長いです。飲み頃になって少し経つのですけど、依然と素敵なワインです。




Barolo Vigna d'la Roul Riserva 1989
Rocche dei Manzoni

以前、同じ作り手のちょっと格下ワインを飲んで美味しかった事がありましたが、流石にこちらはバローロ、こちらがだいぶん格上です。

滑らかだけれど深いテイストと長く深遠なアフター、熟成しているけど、中に芯の強さのようなものがあって、ネッビオーロやはりバローロかな、って思ったりします。(ブラインドでは、とんちんかんな事を言うと思いますが)

久々に飲んだ見事なバローロでした。




Batard Montrachet 1994
Dom. Ramonet

ファンも多い、ドメーヌ・ラモネですが、そのバタール・モンラッシェです。一応モンラッシェも作っている(筈)ですが、まぁ普通には見たことが有りません。(有っても買えないけど)

コシュ=デュリやラフォンと並んで超高価白ワインのラモネでして、普通は高すぎて買えません。唯一私が持っているのが、この94のバタールでした。ワインが一番安い時期に買ったはずなのですが、1万円台後半のお値段でした。

長らく保管してあったのですが、下の61のワインを開けると言うことで、このラモネを持って行くことにしました。

(確か)初めて飲むラモネのバタールは、そうパワフルでも濃密なワインでも無いように思いました。やはりヴィンテージがちょっと弱いせいでしょうか。ただ非常にエレガントで、素敵に美味しいワインであることは確かです。

どちらかと言えば、あまりトロピカルフルーツのテイストばかり感じられる様な、濃く押しの強いシャルドネは好みでないので、私の好みとも言えますが、「ラモネェェ!」って印象ははっきりしません。私としては充分満足でしたが、、




Ch. Lynch Bages 1961

まぁ新年と言うことで、知り合いが開けてくれたワインです。

前にも書きましたが、私は59の生まれなので、「どうせ買うなら、61よりも59」と言うことになってしまいます。

そんな訳で59のワインは何本か持っていますし、何度も飲んでもいますが、61のワインは殆ど持っていないと思います。(元々61のボルドーは生産量が少ないので、高くなってしまう)

開栓を任され、コルクを途中で折ってしまいましたが、何とか無事抜栓。色はまだとても濃く、見るからに健全。味わいも殆ど非の打ち所のないグラデーションで、見事でした。状態の良いワインは、いいですね。




Livingston Cabernet Sauvignon
Moffett Vineyard 1996

色々、本当に次々と出てくる、秀逸(と言われている)カリフォルニアワインですが、このリヴィングストンもそんな感じですか。暫く前、ワインを某所にオーダーした折、1ケースに満たなかったので「他に何かお勧めは?」、と聞いて勧めてもらったワインです。

この所有名になりつつあるワイナリー、コングスガードのジョン・コングスガード氏が関わっているワインらしいですが、詳細は良く分かりません。この96は「12周年記念ヴィンテージ」、とラベルに書かれていますので、このワイナリーは84年頃からあるんですね。

で、結果から言いますと、なかなか良かったです。開けたばっかりの時は、ちょっとおとなしい感じで、ちょっと期待外れかなとも一瞬思いましたが、暫くするとだんだん良くなってきました。

カルトっぽいワインなのですが、決して力押しだけでなく、繊細なところもありまして、なかなか良い作りと思いました。このワイン、日本円にして6千円ぐらい、それに送料が千円ちょっとかかりました。安くはないですが、それなりのワインでは、と思いました。

、、と、以上が開栓した日の印象ですが、翌日半分ほど残ったワインを飲んで、ちょっとびっくり。開栓後時間が経って、開いてまた酸も出たのでしょうか、熟したフルーツ、過熟したパイナップルの様なテイストなんです。これがワインかと思うくらいで、まぁ美味しいことは本当に美味しかったです。