2001年5月 今月の印象に残ったワイン


(4月分に続いて)す・い・ま・せ・ん

4月分に引き続き、記憶の欠落によって(書いているのは8月なので)、既にコメントが書けないワインは空白のままUPします。空白の所がありますが勘弁して下さい、基本的には全部「美味しかったワイン」です。




Bonnes Mares 1983
Clair Dau

83のブルゴーニュってどうも良くないのだけど、ワインが安くて私が結構ワインを買っていた時期、そんな事も良く知らず(と言うか、当時83は割と良いと言われていた)幾らか買いましたし(で、結構安かった)、そのせいで83ブルゴーニュは結構飲んでいます。

その中で、数少ない当たりのワインがこのクレール・ダウのボンヌ・マールでした。と言ってもどちらかと言えば繊細なワインで、間違っても圧倒するようなワインではないですし、一般的見地から見れば、今となれば既に飲み頃を過ぎてしまったワインです。

これは何本か買っての最後のボトルです。開栓直後は、所謂「しょうゆ」っぽい感じ。普通の人なら、「あーこれ、いってる」と飲むのを諦めるかも知れませんが、この手のは時間を経ると飛んでしまう事があるのを知っていますし、第一私はちょっとぐらい酸がまわっていても、結構平気です。(私こちらの方には許容量は広いです、逆に若くてタニックなのは苦手としています)

案の定、暫くすると嫌な香りは飛び(もしかしたら、気にならなくなっただけかも知れないですけど)、とても良くなってきました。やはり元々このワインは大変良い素性を持っていますね。

ただ、長くも持ちませんでした。83ブルゴーニュはやはりウィークですね。




Meursault 1993
Dom. Coche-Dury

さてさて、高名なコシュ=デュリの白ワインです。

単なるムルソーですが、これは流石に素晴らしかったです。(でも、値段もそれなりに高価なのですけど)

一般的なムルソーとちょっと違って、総じてクールな感じで、ミネラルを豊富に感じ、イメージとすれば、まるでシャブリの様。しかし、素晴らしい。

タイトでありながら、中身が密であり豊か、現在が飲み頃かはちょっと分からないけど、今でも、背筋の伸びたその良さは非常に良くわかります。

でも、良いのは確かに判りますが、時折見かけるこのワインの価格なら、購入候補と言うことになれば、他にも選択肢は幾らも有ろうかと、思ってしまいます。




Ch. Figeac 1985

下草をイメージさせるアーシーな深い香りが、甘く立ち上がり、ゆっくりゆっくり、長く後を引く、、、大変素晴らしいフィジャック。口蓋に残るその香りの深さの中から、現存する果実味が立ち上がる、、とにかく長い、そして大変エレガントで、深い。

全体の感じとしてはグラーヴっぽいのだけ、やはりフィジャックだな、と思ってしまいます。フィジャックって、どういう理由だか良く分かりませんが、何時の場合も私のイメージするフィジャックに、結局の所重なってしまうのです。(ラベルのインパクトが強いからかなぁ)





Ch. Montus cuvee Prestige 1992

だいぶん前に1本飲んで感心したモンテュス・キュベ・プレスティージ92です。あれから何年か経って、果実味の濃密さが少し失せて、葡萄の素性が出てきた感じ。(プレスティージはタナと言う葡萄100%の由)

確かに濃く、力強く、魅力的なワインで優秀だけど、果実味の凝縮感が落ちてきて全体として特に引きつける所が欠けたみたいで、全く素晴らしいとまでは言えないです(価格などを考えると当然だけど)。でもそれはヴィンテージのせいでしょう。95あたりと比べて、92は少し落ちるとの一般的評ですから。

1時間ほど経つと更にアフターも長くなり、やはり流石に見事なワインです。イメージとして本当にカベルネっぽいと言うか、ボルドーっぽいけれど、アフターの端々に感じるタンニンの豊富さと、ある種の峻厳さを感じて、それがそのタナ種故かも知れません。

色々なワイン用葡萄があるけれど、たいていのマイナーな地方葡萄種のワインは、面白くは有るものの「あかぬけしない」、事が多いように思います。このワインは、ブリュモンの作り方が良いのか、とても洗練されていますね。

評判の良い95を開けてみるのが楽しみです。




Ornellaia 1995





Masseto 1995
Tenura dell'Ornellaia





Clos de Vougeot 1988
Dom. Meo Camuzet

飲んでいる時にメモを全く書かなかったので、どんな風だったか記憶があまり無いのですけど、素晴らしく良かったのだけは憶えています。

メオ=カミュゼの88は何回か飲んだ事がある様に思いますが、今回のが一番良かったかな。(一時期、メオ=カミュゼってそんなに良くないんじゃない、、って思ってた事もありましたし)




Hartewll 1993

それほど好きじゃないと言いながらも、カリフォルニアワインは結構買っていますし、従って結構飲んでいますが、その中でもハートウェルは一番好きなワインの一つです。(昔は絶対100ドルしなかったのに、最近は売っているのを見つけられても、まぁ結構な値段になっているので、最近のヴィンテージは全然買っていません)

理由を考えてみる結構単純で、ハートウェルはカルフォルニアカルトワインっぽいながら、結構酸がしっかりしているのですね。

93だけどまだ大変濃い色で紫が見えます。前飲んだ91や92に比べると、遙かに所謂カルトワインしていて、濃くて甘いタンニンです。でも決して単調にならずに品位さえあるには、豊富な酸のせいでしょう。

カルフォルニアワインにしては珍しく、「一人で1本飲める」ワインです。




Grifi 1993
Avignonesei





Terre Brune 1993
Cantina Sociale di Santadi

何年か前にイタリアに行ったときに買ったサルデニャのワインです。

折角イタリアに来たのだから、手に入りにくいワインをと言うことで友人が勧めてくれたのがこのワインです、、でも日本でも売ってますよね、結構安く。

やはり評判はとても良いみたいで、ガンベロ=ロッソでは3グラスの最優秀評価をもらっています。

濃密で美味しいワインで、余韻も結構あるし、確かに良いワインなのだけど、まぁこれと言ってそれ以外には特に気を惹かないのが、ちょっと悲しい。ちょっと野暮ったいかな。